バックアップとは、デジタルカメラで撮ったデータをコピーして保存することです。
「バックアップをする」とは言わずに「バックアップをとる」と言います。
デジタルカメラの撮影データはデジタルデータなので、いずれかの記録メディアに保存されます。
ところが記録したメディアがダメになってしまったら、恐ろしいことに中身のデータが取り出せなくなってしまうのであります。
幸いデジタルデータは、いとも簡単にコピーする事ができるのでございます。
ならばその特徴を生かしまして、記録したメディアがダメになっても良いように、他の記録メディアにデータをコピーして保存する事をバックアップというのであります。
もう少し詳しくみていきましょう。
撮影したデータはカメラ内でSDメモリーカード等に記録されます。
SDメモリーカード が記録し続けて容量一杯になったら、新しいSDメモリーカードに交換して記録していくとしましょう。
さて、交換したSDメモリーカードに記録されている撮影データはどうなるのでしょうか?
実は恐ろしいことにSDメモリーカードには保持期間というのがございまして、早くて5年位、一般的に10年位で消えてしまうのでございます。
これはまずいと言う事で、パソコンのハードディスクにSDメモリーカードの撮影データをコピーをしましょう。
パソコンのハードディスクにコピーをすると、そのまま画像編集も出来るし便利でございます。
しかし、パソコンのハードディスクにも寿命がございまして、3年以上も使い続ければ段々と不安になってまいります。
その上パソコンで画像編集をして撮影データに上書きしてしまえば、元の撮影データは消えてしまいます。
またまた困ったと言う事で、今度はSSDやUSBメモリーに撮影データをコピーしましょう。
ところがSSDやUSBメモリーもSDメモリーカード同様、保持期間という寿命がございます。
仕方ないので、CDやDVDやBlu-ray等のドライブとディスクを買ってきて撮影データを記録しましょう。
ところがこれらのディスクも、保存状態次第ではいつまでも読み込めるという保証はございません。
もうおわかりかと思いますが、記録メディアにはどれもこれも生き物と同じように寿命が付きまとうのでございます。
そこで生物が遺伝子をコピーして引き継ぐがごとく、次々と異なるメディアに撮影データをコピーして引き継ぐことがバックアップなのでございます。
近年は、クラウドサービスでのバックアップも普及してきて、バックアップのジレンマから少しは解放されつつあります。
ちなみに銀塩フィルムの時代も、オリジナルフィルムの経年劣化のために、デュープと呼ばれる光学コピーでバックアップしていたのでありました。