クローズアップレンズとは、レンズの前面にフィルターのように取り付けて使用する接写用アタッチメントレンズです。
早い話レンズの前面に、フィルター枠にはめ込んだルーペを取り付けるのと同じようなものでございます。
なのでたまにレンズではなく、フィルターだと勘違いする方もいらっしゃいます。
しかしクローズアップレンズの効果は、なかなか侮れません。
まずフィルターのようにレンズ前面のフィルター枠にねじ込むだけで、レンズの合成焦点距離が短くなるなるのです。
その結果最短撮影距離(ワーキングディスタンス)が短くなり、より被写体により近づいて撮影できるようになります。
つまり被写体に近づいた分だけ、撮影倍率が高くなった事になります。
その結果、接写/クローズアップ撮影ができるようになるのでございます。
当然クローズアップレンズにも欠点もございまして……
まずクローズアップレンズを装着すると、遠景にはピントが合わなくなります。
つまり近くだけにピントが合い、接写/クローズアップ撮影しかできなくなります。
例えるならルーペを覗いた状態と同じでございます。
同時に、ルーペ同様の低価格でもございますので、収差の補正のされたマクロレンズに比べて画像が劣化するのは当然なのでございます。
なおクローズアップレンズ自体にも、何種類かの焦点距離がございます。
それらとレンズとの組み合わせ次第で、撮影倍率と撮影距離範囲が変わってくるのでございました。