ダイナミックレンジとは、識別可能な信号の最小値と最大値の差のことである。

と言いますとなにやら難しい定義ですが、要はデジタルカメラでいうところの、ハイライト(明るい部分)からシャドウ(暗い部分)まで、どこまでの領域が再現できるかという指標として使われているのでございます。

銀塩フィルムのラチチュード(露出寛容度)と同じ意味合いとしても使われております。

ダイナミックレンジの数字が大きいほど、画像のハイライト(明るい部分)からシャドウ(暗い部分)までの記録できる幅が広いと言う事になります。

言い換えれば、階調が豊かとか、トーンが滑らかといった表現もされます。

現実問題ウエディングフォトで新郎新婦の写真を撮った場合など、ダイナミックレンジが大きいカメラで撮影した場合、真っ白なウエディングドレスの白が飛ばずに、真っ黒なタキシードも黒が潰れずに再現できます。

ところが同じ状況でダイナミックレンジが小さいカメラで撮影した場合は、真っ白なウエディングドレスに露出を合わせると真っ黒なタキシードが黒く潰れ、真っ黒なタキシードに露出を合わせると真っ白なウエディングドレスが白く飛んだ状態で記録されるのであります。

尚、ダイナミックレンジの狭さをカバーするために、ハードやソフトでダイナミックレンジを擬似的に広げるHDRという技術も普及しています。