アイポイントとは、カメラのファインダーを覗くときに眼を置くべき位置をいいます。

眼の位置は、普通ファインダーにぴったりと付けているように思われます。

しかし撮影者は、無意識にアイポイントを探し出して瞳を持って来ているのです。

その理由は、ファインダーに絶えず眼を押しつけておくと意外と疲れるからです。

反対に眼を離し過ぎると、ファインダー画面の周辺からケラレて見にくいからなのです。

このようにファインダー内の全画面が隅々までケラレることなく見渡せる眼の位置を、アイポイントと言うのでございます。

アイポイントはファインダーの接眼レンズから瞳までの距離で表示され「アイポイントが長いとか短い」とか言います。

アイポイントが長いと、ファインダーから眼を離してもファインダー画面全面が見渡せるので、特にメガネをかけた人には重宝します。

その反面ファインダー倍率が低くなり、ファインダーの画像が小さく見えるという欠点がございます。

逆にアイポイントが短いとファインダー倍率が高く、ファインダーの画像が大きく見えるのですが……

ファインダーに絶えず眼を押しつけておかないと、ファインダー画面が見えないので疲れてしまうのでございます。

フィルムカメラの時代には「ハイアイポイント/ロングアイポイント」と呼ばれるファインダーを装備したカメラがありました。

メガネを使用した人向けに、アイポイントを長め設定したモデルなのでございます。

しかし現在のデジカメのアイポイントは、ほとんどがハイアイポイント/ロングアイポイントに近い仕様となっています。

つまりアイポイントが20mm近くあるのが一般的なのでございました。

ハイアイポイント/ロングアイポイントのカメラは特注品のように高額でしたので、良い世の中になったものでございます。