ファインダー視野率とは、カメラの「ファインダーを覗いて見える範囲」と「実際に写し込める画像の範囲」の比率をパーセントで表したものです。
「ファインダー視野率」と言わずに、ただの「視野率」と言う人も多くいらっしゃいます。
ファインダーを覗いて見える範囲と撮れた写真が完全に同じ場合を100%としています。
この場合だけ、素通しで被写体を見るときと同じ大きさで見る事ができるのでございます。
このように視野率100%の光学式ファインダー(OVF)は理想的ではございます。
しかしファインダーが非常に大きくなるため、一部の高級一眼レフカメラだけに採用されていません。
一般的に一眼レフカメラのファインダー視野率は、92%から96%辺りの機種が多いのが実状です。
このようなカメラで撮影した写真は、ファインダー上では見えなかった周辺部が5%位写り込んでいます。
またファインダー上では、実際に写る写真より写る範囲が5%位欠けて見えるということになります。
ところでコンパクトカメラのビューファインダーは、ファインダー視野率が80%前後しかございません。
なのでファインダー上では見えなかった周辺部が、かなり多めに写り込んでしまうのです。
しかしこの特徴は、被写体に寄って切り取るようなスナップ撮影では、むしろ欠点ではなく長所になりうるのでございます。
さてさて、最近人気の電子ビューファインダー(EVF)のファインダー視野率はどうなのでしょうか?
実はイメージセンサー(撮像素子)に映る像を表示するので、ファインダー視野率はなんと!100%なのでございます。
ファインダーではなくファインダー代わりに使うモノですが、ライブビューの視野率も100%です。
こちらもイメージセンサー(撮像素子)に映る像を表示しているからなのでございます。
近年はレンズ交換式を含むカメラのファインダーが、光学式ファインダー(OVF)から電子ビューファインダー(EVF)やライブビューに変わりつつあります。
ここ数年の間に電子ビューファインダー(EVF)が光学式ファインダー(OVF)のシェアを追い抜いたとも言われています。
と言う事は、そろそろファンダー視野率は100%が当たり前の時代になって来ているのかも知れないのでございます。