ファインダー倍率とは、同じ被写体をカメラ位置から見て「肉眼で見た場合の大きさ」と、「ファインダー上で見た場合の大きさ」との比率をいいます。
「肉眼で見た場合の大きさ」と「ファインダー上で見た場合の大きさ」が同じであれば、ファインダー倍率は1.0(等倍)ということになるのでございます。
つまり裸眼で被写体を見ているのと同じ大きさと言う事です。
ファインダー倍率は大きいほど、見やすくピント合わせがしやすいと言われております。
ところが一般的には、「ファインダー上で見た場合の大きさ」が「肉眼で見た場合の大きさ」より大きく見えるファンダーは見かけたことがございません。
一般的にはファインダー倍率は1.0以下の倍率であり、0.7倍から0.8倍辺りが多いように思われます。
その理由は、ファインダー倍率を上げるとカメラ本体の大きさや重量がかさみ、なおかつ高価な部材が必要となり価格も上がるからなのでございます。
特にオートフォーカス(AF)カメラはカメラがピントを合わせてくれので、マニュアルフォーカス(MF)時代のカメラよりもファインダー倍率が低い傾向にあります。
ところでファインダー倍率は一眼レフカメラだけのものと思っている方が意外と多いのですが、カメラの形式に関わらず全てのファインダーに存在します。
つまり光学式ファインダー(OVF)、電子ビューファインダー(EVF)をはじめとして、実像式ファインダー(ビューファインダー、レンジファインダーなど)にもファインダー倍率があるのです。
最後になりましたが、ファインダー倍率はイメージセンサー(撮像素子)のサイズで変わると言う事を付け加えておきます。
なので実際は、ファインダー倍率もレンズの焦点距離同様に35mm換算値で考える必要があるのです。
換算方法はいたって簡単で、「レンズの焦点距離を35mm換算する時の数値で割る」だけでよいのでございます。