HDR(ハイダイナミックレンジ)とは、デジタルカメラのダイナミックレンジ(表現領域)が通常よりも広い事をさします。
しかし最近では、ハードやソフトでダイナミックレンジを擬似的に広げる機能を指すこともございます。
逆光をはじめコントラストが非常に高い条件では、ハイライト(明るい部分)とシャドウ(暗い部分)まで全ての領域を記録することは不可能なのであります。
実際、ハイライト(明るい部分)に露出を合わせるとシャドウ(暗い部分)は黒く潰れ、シャドウ(暗い部分)に露出を合わせるとハイライト(明るい部分)は白く飛んだ状態で記録されるのです。
このようなギャップを埋めるために開発されたのはHDRの技術なのであります。
原理は至って簡単!
標準露出を中心にプラス補正とマイナス補正をした3コマ以上のブラケット撮影をして、その画像データを合成するのであります。
HDR合成の仕方は、2種類ございます。
iPhoneの様にカメラ内で半自動的に行うものと、パソコン上でAdobe Photoshopや英国HDRsoft社のPhotomatixのような専用ソフトを使用して行う方法です。
後者の合成だと、パラメーターを調整することで幅広く自分の好きな作風に仕上げることができるのであります。
なお、元から明暗差の少ない撮影条件の良い被写体をブラケット撮影してHDR合成してもあまり効果はございません。
何も変化がないか、ただのコントラストのない写真になるだけです。
HDR合成に向く条件と向かない条件があるので注意いたしましょう。