デジタルカメラ用レンズとは、文字どおりデジタルカメラ専用に設計されたレンズです。

という事は、従来のフィルムカメラで使っていた交換レンズは、デジタルカメラでは使えないのでしょうか?

でも、大半のカメラメーカーのデジタル一眼レフカメラは、従来の交換レンズを物理的に取り付けることができますよね。


しかし、フィルム時代に設計されたレンズと、デジタルカメラ専用に設計されたレンズは、いくつかの違いがあるのでございます。

簡単に言ってしまえば、デジタルカメラ用レンズは、フィルムではなくイメージセンサー(撮像素子)が、レンズからの光(像)を効率よく受け取るように設計されているのでございます。


その大きなポイントが「テレセントリック光学系」を採用している事です。

これも簡単に言ってしまえば、イメージセンサー(撮像素子)の中心部はもちろん、周辺部にまで光がまっすぐに入る様に設計されたレンズの事なんです。

オンチップマイクロレンズのところで解説しましたが、イメージセンサー(撮像素子)にびっしりと並べられているひとつひとつの画素(ピクセル)の中心部には、光の強さを電荷に変える受光素子があります。

しかし残念なことに、受光素子の周辺は、かなり厚みのある配線に囲まれているのです。

そのために、従来のレンズのように画面周辺部に向かうほど斜めに入射するレンズでは、受光素子に十分に光を届けることができないのです。

その結果、画面周辺部で光量やシャープさが失われたり、色のにじみが発生したりするのでございます。


次に大きなポイントとなるのが、デジタルカメラ用のレンズコーティングがしてある事です。

イメージセンサー(撮像素子)はフィルムと違って、受けた光の一部を鏡の様に反射します。

そのため、レンズの後玉に反射防止のコーティングが施されていないと、フランジバック(レンズマウントとイメージセンサー(撮像素子)間の空間)で、乱反射が起きてレンズの後玉でゴーストフレアが発生してしまうのです。


さて、フィルム時代の一眼レフカメラは、35mm(デジタル一眼で言うフルサイズ)が主流でした。

それに伴い、従来のレンズはフルサイズのイメージサークルに合わせて設計されているのが一般的でした。

しかし、現在のデジタル一眼レフカメラは、イメージセンサー(撮像素子)の大きさが複数あるので、それぞれのイメージサークルに合わせたレンズ設計が必要となったのです。