大口径レンズとは、有効口径が大きいレンズのことをいいます。
有効口径とは、光がレンズを実際に通り抜ける最大の口径でございます。
「それって解放絞り値の口径じゃないの?」と思われる方が多いのではないでしょうか?
しかし有効口径はレンズの前玉で測定しますので、絞りの口径と一致しないレンズもございます。
一般的に大口径レンズは、絞りの解放F値が小さいので明るいレンズとなります。
ところで意外なことに大口径レンズの定義は、以下のようにレンズの焦点距離で異なってまいります。
- 広角レンズでは、F2.0よりも明るいレンズ
- 標準レンズでは、F1.2よりも明るいレンズ
- 中望遠レンズでは、F2.0よりも明るいレンズ
- 超望遠レンズでは、F4.0よりも明るいレンズ
- 標準ズームレンズは、F2.8よりも明るいレンズ
さて今まで最高の大口径レンズは、60年代に発売されたCanon様の50mm f0.95でございます。
豪快にバックがぼけるレンズで、当時からそれほどまでに大口径レンズをつくる技術があったことに驚かされます。
なお近年はコシナ様から、フォクトレンダーNOKTONというブランドでF0.95のレンズが数種類発売中です。
これを機にライカをはじめ中小のレンズメーカーからもぼちぼちとF0.95のレンズがデビューし始めて、大口径マニアにとってはなんとも楽しみなご時世となりつつあります。