水準器とは、カメラの水平・垂直方向の傾き具合を示すアクセサリーや機能です。
水準器は大きく分けて2つのタイプに分かれます。
一つ目は従来から活用されている、測量用の気泡型水準器を小型化した様なアクセサリーです。
これらの単独水準器として販売されているモノの多くは、カメラのアクセサリーシューに取り付けて使用します。
たまに、カメラと雲台に間に取り付けて使用するタイプもございます。
また、あらかじめ三脚に取り付けられている水準器もございます。
二つ目はデジタルカメラにおいて、液晶モニターや電子ファインダー(EVF)上に表示される電子水準器です。
カメラから目を離すことなく、フレーミングと同時にベースラインの水平・垂直を合わせる事ができるので、使い慣れたら手放せなくなります。
液晶モニターやファインダー上に同時にグリッドラインを表示すると、さらに構図が合わせやすくなります。
ところで、そもそも写真撮影に水準器は必要なのでしょうか?
写真のタイプにもよりますが、建築写真や風景写真は、水平・垂直の基準線(ベースライン)がずれる事は御法度とされています。
さらに人気のパノラマ写真撮影も、水平が撮れていないと撮影開始と終了のコマ間が傾きすぎてパノラマ写真になりません。
またプロが撮った写真かどうかは、水平・垂直の歪みをチェックすると一目でわかるとも言われているほどです。
実際写真を撮る上で、感覚でカメラを水平に構えるのは意外と難しいものです。
特にファインダーがレンズの光軸上にない、レンジファインダーやコンパクトカメラは水平感覚のズレが大きくなりがちです。
また坂道などの傾斜地での撮影は、どこが本当に水平なのかわかりにくいものです。
さらに広角レンズでの撮影は、直線が歪んでくるのでますます水平・垂直がわかりにくくなるのでございます。
と言う訳で、最初から自分のカメラに電子水準器が付いていれば、使った方が楽ちんというお話しでした。