マウントアダプターとは、規格外の撮影レンズとカメラボディをマウントするためのアダプターです。

正確にはレンズマウントアダプターとかカメラマウントアダプターを呼ぶべきですが、どういうわけか写真業界ではマウントアダプターで通用いたすのでございます。

さてレンズマウントは、一般的にメーカーごとに規格が違うのはご存知の事と思います。

しかし最近ではカメラのデジタル化・小型化が進み、同じメーカーでも機種シリーズごとにレンズが新規格で専用設計されています。

そのため同じメーカでも機種により、マウント規格が異なる事も珍しくございません。

その反対にフォーサーズ規格マイクロフォーサーズ規格などは、オープンシステムなので協賛メーカー間でレンズマウントが統一されているのでございます。

この場合はレンズとカメラボディのメーカーが違っても、規格が同じであればレンズが取り付けられます。

さて実際はレンズマウントの規格が異なるとマウントの形状自体が違うので、間違えても物理的にレンズを取り付けることはできません。

ところが間違えなくても、マウント規格違いのレンズを使いたいという需要がたくさんあるのです。

例えば長年買いそろえて来たAマウント規格のレンズを、同じメーカーの新しいBマウント規格のカメラで使いたい等がそれにあたります。

具体的には先ほどのフォーサーズ規格のレンズをマイクロフォーサーズ規格のカメラで使いたい等でございます。

その他に、お気に入りのA社のレンズをB社のカメラで使いたい人たちもいらっしゃいます。

そういう需要のためにマウントアダプターは存在するのでございます。

ところで、マウントの物理的な構成要素は「マウント形状」「マウント径」「フランジバック(マウント面と焦点面(通常イメージセンサー/撮像素子面)までの長さ)」の3つです。

マウントアダプターでこの3つの物理的な形状さえ一致させれば、一応レンズは装着できますが……

物理的な形状をクリアしても、電気接点まで含めた電気システムまでマウントされるかどうかは、マウントアダプターの性能によりまちまちです。

電気システムまでマウントされない場合は、AF(オートフォーカス)や自動露出制御(AE)が作動しない等の制約が出てくるのでございました。