ノイズとは、写真画像に必要のない電気信号で、画像を劣化させる原因となります。
デジタルカメラは、フィルムを使わずに電気信号を扱うことで写真画像を作り出しますね。
そのために条件次第では、余分な電気信号(=ノイズ)が発生したり入り込んだりするのでございます。
特に画像を劣化させるノイズは、大きく分けて3つあります。
まず最初は、皆さんも一番多く経験する「好感度ノイズ」じゃなくて(笑)「高感度ノイズ」です。
被写体が暗いからとドンドンISO感度を上げていくと、それに比例して画像にノイズが乗ってきますよね。
もともとイメージセンサー(撮像素子)には、感度なんてあってないようなモノなのです。
だって電気的なゲイン(利得)を上げてやれば、いくらでも感度を上げることができますからね。
ただしそのツケとして、感度だけではなくノイズ(余分な電気信号)も増えるというわけです。
特にイメージセンサー(撮像素子)のサイズが小さい場合は、各画素が取り込める光の量が少ないわけですから、増感の度合いも大きくなりそれに伴いノイズも増えます。
でも高感度ノイズは、カメラのノイズリダクションで軽減させる事ができます。
また後日撮影後に、パソコン上のフォトレタッチソフトで軽減させる事もできます。
しかしこの辺りは両者共にローパスフィルター同様、「ノイズをぼかして消してから輪郭をシャープネスで取り戻す」というやり方なので、ノイズを軽減する程に細かな画像の解像を失うこととなるのです。
二つ目のノイズは「長時間ノイズ(長秒時ノイズ)」です。
シャッター速度を遅くすると、イメージセンサー(撮像素子)が発熱して、それがノイズとなるのでございます。
しかし長時間ノイズ(長秒時ノイズ)」も、ノイズリダクションで取り除く事ができます。
「長時間ノイズ(長秒時ノイズ)」は、「高感度ノイズ」のように画像全体にざらついたノイズが乗るのではなく、モニターのドット欠けのように毎回同じ場所に入ります。
なので撮影直後に撮影時間と同じ時間逆露光の様にして、欠けたドットを埋めて行くのでございます。
そのためノイズをほぼ完全に消すことはできますが、露光時間と同じ時間ノイズリダクションが働くことになります。
そしてその間、次の撮影ができないという欠点になるのでございます。
三つ目は、圧縮により発生する「圧縮ノイズ」と呼ばれるノイズです。
特にJPEG形式で強く圧縮しすぎたときに発生します。
主に「ブロックノイズ」と「モスキートノイズ」の2種がございます。
「圧縮ノイズ」は、専用アプリで目立たなくすることができますが、完全に取り除く事はできません。
特にJPEG形式は非可逆圧縮と言われており、一度圧縮したら元の圧縮前のデータには戻りませんので注意が必要でございます。