画素ピッチとは、写真画像を記録するイメージセンサー(撮像素子)の画素(ピクセル)の中心線の間隔のことです。
なんだか最初から難しい言い回しになりましたが……
簡単に言えば、ある画素(ピクセル)の中心線から、隣り合う画素(ピクセル)の中心線までのミリミクロン単位の間隔のことなんでございます。
「画素サイズ」と混同して使われることが多いのですが……
画素サイズとは、写真画像を構成するイメージセンサー(撮像素子)の1画素(ピクセル)の大きさのことなんです。
つまり、「画素サイズ」が画素(ピクセル)の「大きさ」を表しているのに対して、「画素ピッチ」は画素(ピクセル)同士の「間隔」を表しているのでございます。
おいおい!イメージセンサー(撮像素子)や液晶画面は、画素(ピクセル)同士が碁盤の目のようにピッタリと隣り合っているので「間隔」も「大きさ」も同じゃないかって?
ところが、ある条件が変わと「大きさ」と「間隔」に大きく差が出る事があるのです。
つまり、イメージセンサー(撮像素子)の碁盤の目が水平であれば、確かに「間隔」も「サイズ」も変わりませんが……
イメージセンサー(撮像素子)を傾けていくと、あら不思議!
「画素サイズ」は変わらないのに対して、「画素ピッチ」はどんどん狭くなっていくのでございます。
そして45度まで回転することで、画素ピッチを水平時より最大1/√2に縮めることができるのです。
理想的なイメージセンサー(撮像素子)は、画素ピッチは小さく(画像がきめ細かく)、画素サイズは大きい(たくさんの光を取り込む)です。
この裏技を使う事で、画素サイズを小さくすることなく、画素ピッチだけを小さくできるのでございます。
つまり画素ピッチが小さいから、画素サイズも小さいとは言えなくなるのです。
特に小型のイメージセンサー(撮像素子)は、これ以上画素サイズを小さくすることなく、画素ピッチだけを上げたいはずです。
なので、この方法を利用して製品化されたカメラも少なくないのです。
実際はイメージセンサー(撮像素子)を回転するのは無駄なので、画素(ピクセル)の配列を45度にしているのでございます。
ところで、カメラの画素ピッチが小さくなるだけでは、数値どおりの高解像度の写真が撮れるようになるわけではありません。
カメラの画素ピッチ以上に解像する高性能のレンズで撮影しなければ、数値どおりの高解像度の写真が撮れないことを忘れてはなりませぬ。