反射率18%とは、反射光式露出計の基準になっている反射率です。

反射光式露出計というのは、簡単に言ってしまえば被写体から反射してくる光の強さを測る露出計ですね。

被写体から反射してくる光の強さを測るので、近づくことのできない遠くの被写体の露出を測ることができるのです。

そのために反射光式露出計は、大半のカメラにTTL露出計として内蔵されています。

TTL露出計というのは、撮影レンズを通過した光の強さをカメラ本体で測るシステムでございます。

そのためにレンズを交換しても、ズームしても、そのレンズの画角に合った範囲を測光できるのです。

自分のカメラに露出計が付いていれば(今時、露出計の付いていないカメラは無いか・・・)、その露出計は反射光式露出計だと思って間違いないのでございます。


ところがこの反射光式露出計は非常におバカさんでありまして、被写体の色や反射率まではわからないのです。

とにかく白いモノも黒いモノも、ひたすら被写体から跳ね返った光の強さを測っているだけなのでございます。

しかし実際は白いモノは一般的に反射率は96%で、黒いモノは一般的に反射率は3%です。

つまり白いモノと黒いモノは反射率は、100%近く差があるのでございます。

なのに反射率のわからない反射光式露出計が、白いモノか黒いモノが知らずに測光しても露出はアテにならないですよね。

かといって反射光式露出計に、いちいち色や反射率を指示するのは面倒なのでルールを作りました。


そのルールが「反射率18%」です。

つまり「反射光式露出計は、なんでもかんでも「反射率18%」の被写体から反射している光だと思って測光してもいいよ」というルールなのでございます。

ちなみに「反射率18%」は、人肌の色の平均値から導き出されたとされています。

そしてこの「反射率18%」のグレーの板を「標準反射板」と呼び、写真量販店なんかで売られています。

つまりこの「標準反射板」を被写体にして測光した時にだけ、はじめて反射光式露出計は正確な露出値を導き出せるのです。

そのために売られている「標準反射板」なのでございました。


また先ほど「反射光式露出計に、いちいち色や反射率を指示するのは面倒」と言いましたが……

それをするための仕組みが露出補正と、露出補正値を設定するための露出補正ボタンや露出補正ダイヤルです。

一般的に露出補正機能は、反射光式露出計にいちいち色や反射率を指示するものなので、カメラの構えてファンダーを覗いたまま操作できる位置

に取り付けられています。

ということで、反射光式露出計が正解を出せるのは、反射率18%の時だけですよ!というお話しでした。