シャッター速度/シャッタースピードとは、イメージセンサー(撮像素子)やフィルムに光を当てる時間の長さです。

つまりシャッター速度/シャッタースピードと呼びつつ、「速さ」ではなく単なる「露出時間」なのでございます。

なのでシャッター速度/シャッタースピードの単位は速度でははなく、時間の単位である「秒」で示します。

シャッターで露出時間を調整するカメラが大多数なので、露出時間のことをシャッター速度/シャッタースピードで表すようになったとも言えます。

シャッターがまだ発明されていなかったカメラの黎明期では、レンズの蓋の開け閉めで露出時間を調整していましたので、シャッター速度/シャッタースピードという言葉は無かったはずです。

それにしても不思議なのは、シャッター時間とかシャッター開放時間と言わずに、なぜシャッター速度/シャッタースピードと言うんでしょうね?

実は昔シャッターが開発された頃に、短い時間で正確に露出を与えることを「HighSpeed」と呼んでいたそうです。

おそらくここから、シャッターの開放時間の事を「時間」と呼ばずに、「速度」とか「スピード」と呼ぶようになったと思われるのでございます。

さて肝心のシャッター速度/シャッタースピードは、1秒をベースに2倍または1/2倍ごとに変化するのが基本です。

つまり、1秒・2秒・4秒・8秒・・・とか、1秒・1/2秒・1/4秒・1/8秒・・・と続くわけです。

そして2倍または1/2倍ごとの変化を、1段とか1EVと呼びます。

1段ごとにイメージセンサー(撮像素子)やフィルムが受け取る光の量は、2倍または1/2倍になるのでございます。

ところで現在の電子制御されたシャッターは、1段とか1EVごとではなく、1/2や1/3ごとにシャッター速度/シャッタースピードが設定できます。

さて一般的に1/30秒より遅いシャッター速度/シャッタースピードを「低速シャッター」と呼び、動いている被写体をブラして表現するとき等に使用されます。

そして逆に1/250秒よりも早いシャッター速度/シャッタースピードを「高速シャッター」と呼び、動きの激しい被写体をブラさずに写し止める時に使用されます。

また現在のカメラは1/8000秒などの「超高速シャッター」を備えているモデルもあり、動きの激しい被写体をストップモーションで写し止めることができるのでございます。

一般的に最高シャッター速度が速いほど、それに比例してストロボ/フラッシュシンクロ速度/同調速度も早くなるのでございました。