ウエストレベルファインダーとは、胸の前のカメラを上から覗き込んで見るファインダーです。
カメラを腰の位置で構えることから、ウエストレベルファインダーと呼ばれ始めたと言われていますが……
実際は、カメラが腰の位置だとどうみても低すぎでしょう(笑)
ウエストレベルファインダーのカメラは、ネックストラップで首から吊して胸の前で構えるのが一般的でございます。
肝心のウエストレベルファインダーを装備したカメラでございますが、現物を見たことある人の方が少ないのではないでしょうか?
主に遙か昔に流行した二眼レフカメラで、一般的に採用されていました。
二眼レフカメラというのは、縦長で上下に二つレンズの付いたカメラでございます。
それをネックストラップで首から吊して、上からウエストレベルファインダーを覗き込んで撮るのでございます。
被写体を方を見ずに下を向いて撮るという、今では考えられない撮影スタイルでございます。
その撮影スタイルがノスタルジックなのか、映画やドラマ、コミックなどでよく登場しますね。
ウエストレベルファインダーが使われていたのは二眼レフカメラだけではなく、一部の中型一眼レフカメラも採用しています。
中型一眼レフカメラとは、ハッセルブラッドのような6×6や、6×7のフィルム規格のやや大きめのカメラです。
ところで小型(ライカ版・35mmフィルム使用)一眼レフカメラは、今ではアイレベルファインダーが一般的です。
しかしNikonFの発売当初は、ウエストレベルファインダーが標準装備でしたね。
必要であれば中型一眼レフカメラ同様、オプションでアイレベルファインダーが取り付けられる仕様となっていました。
さて実は、ウエストレベルファインダーには2つの欠点ございます。
一つめはミラーが一つでペンタプリズムも無いので、ファインダー像が左右逆に見えるという欠点です。
二つめはファインダーが大きいので、ファインダー側からたくさんの光が入ってきます。
そのためにカメラ内部に露出計を設けても、正確に測れないという欠点がございますであります。