白飛び/白トビとは、明るい部分の階調の情報が得られずに、画像の一部又は全部が真っ白な状態になることです。

原因は簡単で、白飛び/白トビした部分が、カメラが再現できる階調の範囲を超えていることなのです。

言い換えれば、白飛び/白トビした部分は、露出オーバーということなのでございます。

肝心なことは、白飛び/白トビした部分は空のピクセル(画素)が並んだだけの全く情報のない部分なのです。

よって後からRAW現像やレタッチ処理でも、階調を再現する事はできないということなのでございます。


デジタルカメラは、フィルムに比べてダイナミックレンジ(フィルムでいうラチチュード)が狭いのです。

さらにイメージセンサー(撮像素子)のサイズが小さいほど、白飛び/白トビを起こしやすくなります。

スマートフォン(イメージセンサー(撮像素子)のサイズが小さい)で撮影すると、よく白飛び/白トビを起こしますよね。


さてここまで読んで不安になられた方もご安心下さいませ。

今のデジタルカメラは、撮影直後に白飛び/白トビした部分をフラッシング(点滅)表示させることが可能なのです。

同時にヒストグラムの波形からも、白飛び/白トビを知ることができるのです。

また最近ではゼブラパターン(縞模様)を表示させて、撮影前に白飛び/白トビする部分を警告してくれる機能を備えたカメラもございます。

普通に考えたら、ここまで白飛び/白トビに関するハイライト警告機能があれば、それほどまでに心配する事もないと思うのでございます。


また被写体の状況に応じては、白飛び/白トビする事が正しい状況すらございます。

通常写真は、被写体から反射した光を露光して撮影します。

カメラもそのように設計してありますよね。

ところが日常において、被写体から反射しない光も少なからず存在します。

そのような光は、間接光に対して直接光と言います。

一例を上げますと、太陽や電球や蛍光灯の光源、抜けた空などです。

またそれらが、鏡やガラスや光沢のある物資などの非常に反射率の高いものに反射した場合も、直接光と変わらない状態とみていいでしょう。

つまり直接光は、白飛び/白トビする事が正しい光なのです。

仮に直接光が白飛び/白トビしないように露出を合わせてみて下さい。

極端に露出アンダーの写真になることがわかると思います。